先日、【新品の本を実質10%以上安く買う方法】の記事を公開しましたが、
今回は、街の書店の賢い利用法について、書店員経験のあるChocolatteが詳しく書いていこうと思います。
書店を利用する人なら誰でも有益な情報を盛り込んでいると思うので、ぜひご活用ください♪
かなり詳しく解説してあるので、目次で必要な情報を拾ってくださいね。
(サイドバーを開くを目次が出ます!)
もし全部読んでもらえたら、書店員並みの知識が身に付きます(笑)
私が思う書店利用の最大の利点
私が思う書店で本を買うことの最大限の良さは、セレンディピティ(偶然の出会い)があるという点です。
実際に足を運び書店を利用すると、ネットで探しているだけでは目に入らない、思いがけない出会いがあります。
ネットでよくおすすめとして出て来るのは、過去の自分の閲覧に基づくデータによるものなので、その中でだけ読む本を選択するのはちょっとつまらなく感じませんか?
ネットだけでは出会えなかった素敵な本との出会いが、そこにはあります。
自分を新たな世界へ導いてくれるような出会いがあります。
私は、このセレンディピティを求めて日々書店に足を運んでいます。
書店で探してる本が見つからないとき、どうする?
欲しい本があって書店に行ったけど、自分で見つけられない時ってありますよね。
そんな時は、やっぱり書店員さんに聞くのが手っ取り早いです。
そこそこ広さのある書店だと、在庫を調べる機械が置いてあったりしますが、あれですぐ見つかりますか?
ものによるけど私はちょっと難しいな…。(←大丈夫か?元書店員)
慣れた書店ならどこに何があるか、大体わかりますけど、あまり行ったことの無い書店だともう…ね。
それに結構、一定の頻度(数年に一度)で棚の並び替えがあったりするじゃないですか!
そうなったらもう、訳わかんないです。
なので、探している本が見つからない時は、もう即効、書店員さんに聞いちゃいましょう♪
他力本願、上等じゃないですか。
なるべくなら、その探しているジャンルの棚の近くで仕事をしている方に聞くのがいいかもです。
もしその人が新刊などの棚だしをしていたのなら、大抵の場合はそこがその方の担当ジャンルという事です。
ただ一つ。
コンピュータで検索をかけてもらう場合、探している本の ISBNが分かっていると非常に助かります。
タイトルや出版社、著者名で探すことももちろん可能ですが、ISBNならその本が一つに定まります!
(ISBNって何の事?って方はこちらを参照して下さいね♪)
確実に探したり、取り寄せたりするのに、とても便利です。
Amazonや楽天ブックス、出版社のホームページなどでその本を探せば、必ずそこに ISBNの表記もあるはずなので、探す前にそれをメモるなり、スクショに撮るなりしておくと良いですよ〜(^-^)/
在庫情報が分からない場合
自分で探すも手~ですが、書店員さんに聞いても(できればISBN)もちろんOK♪
ただ自分で在庫情報だけでも事前に知っておくと、お取り置きやお取り寄せなど、次のアクションが取りやすくはあります。
私がよく使うのはこのアプリ↓
近くを通った時にアプリを開いてチェックインするだけで、1ポイントもらえるよ~
お店に在庫がある場合
書店員さんに聞けば大体すぐに見つけて持ってきてもらえます。
(でもたまになかなか見つけられないことも…ごめんね。。。)
その現品を見て、購入するかじっくりご検討ください。
レジの端っことか、他のお客様の邪魔にならない場所であれば、時間を掛けても大丈夫ですよ♪
ただ稀に、Web上では在庫ありになっているのに、実際はお店に在庫がない場合があるので注意です!
(その理由はこちら)
お店に在庫がない場合
お店に在庫がなければ、基本的にお取り寄せ対応になります。
ただ提携書店がそばにあって、そちらに在庫が確認された場合、その書店にご案内することがあります。
時間が掛かっても良いのであれば、お取り寄せで大丈夫ですし、
今日中に買いたい!中身を確認したい!というのであれば、別の在庫のある書店へ行きましょう。
【予約・お取り寄せ・お取り置き】の違いとは?
ここ、ごっちゃになってる方が意外と多いです。『お取り寄せしてもらいたいんですけど…』と言われた本が、実は予約だったとか、完全にあるあるです(笑)
どれもこの記事でも後からよく出てくる言葉なので、ここでこれらの違いについて明確にしていきたいと思います♪
予約
予約とは、発売日前の商品を書店で入荷と同時に確保してもらう事をいいます。
基本的に発売日以降であれば、いつでも受け取りにいって大丈夫ですが、その発売日にまだ入荷していない場合もあるので、書店から電話が入り次第、書店に行った方が確実ではあります。
(発売日に入荷しないのは例えばこんな場合)
お取り寄せ
お取り寄せとは、既に発売されている本が、お客様からお問い合わせを受けた際、店舗在庫がない場合に、出版社やほかの店舗、取次などからその店舗に商品を送ってもらう事をいいます。
(お取り寄せの3パターンについてはこちら)
お取り置き
お取り置きとは、お客様からお問い合わせがあり(大抵は電話)、店内在庫が確認できた場合に、その商品をレジにて確保してもろうことをいいます。
また書店にはお取り置き期限というものが存在し、たいていの場合1週間程度での受け取りをお願いしています。
予約・お取り寄せの場合はお取り置きほど厳密には決まっていないことが多いです。
言われるとしたら、2週間~1ヶ月くらいかと思います。(これは店舗にも商品にもよる)
その期限内に忙しくて行けないなどの理由がある時は、その旨を書店員さんに伝えてお願いしてみましょう。
もしかすると、期限を伸ばしてくれるかも知れません。(具体的に来月の○日までに必ず行く、とか言った方が良いです。)
ここでは【予約・お取り寄せ・お取り置き】の違いについて述べましたが、書店員に頼むとき、これらを厳密に言わなければいけないわけでは、もちろんありません。
お客様が何と言ったとしても、『〇〇の事だな。』とすぐに察してくれます。
ただその本を書店員さんが中々見つけられないような時、もしかすると本当は発売前の本なのに、既刊の中から探してたなんてこともあったり…
書店では基本的にお客様にご注文いただいた本は、引き取りにいらっしゃるまでレジで保管していて店頭には出さないので、キャンセルの連絡がないと非常に困ります!(雑誌とか返品期限があるものは特に…)
ISBNと雑誌コードとは?
世界中どの本でも、個別のISBNか雑誌コードといったナンバーがついています。
つまり、それらのナンバーが分かれば、その本を特定できると言う事です。
本を探す(探してもらう)上で、このISBNや雑誌コードが分かっていると凄く便利です。
例えば、似たような名前の本が複数存在したとき、自分が探している本を特定するのに役立ちます。
また発売前などの理由で、本の表紙が分からなかったりして、非常に探しにくい場合にも役立ちます。
これらのナンバーは、本の裏表紙のバーコード部分に書かれています。
Amazonとかで調べても、本の情報欄に必ず記載があるはずです。
ところで、そのISBNと雑誌コードって何が違うの?
という疑問が生まれますよね。
(気にならない人は読み飛ばしてね↓)
これについて説明すると、
ISBNは『書籍』についているナンバーで、
雑誌コードは『雑誌』についているナンバーです。
書籍と雑誌はどう見分けるのかというと…
ISBN
本の裏表紙を見た時、左上にバーコードが2つあるのは書籍で上の方のバーコードの下に書いてある9桁のナンバーがISBNに当たります。
定価が書かれている場所の近くにも記載があるよ♪
持ってる本をチェックしてみて~
雑誌コード
裏表紙の下部(一番下)に一つだけバーコードが付いているのは雑誌になります。
きっとその近くに雑誌〇〇〇〇〇-〇
と6桁のナンバーが記載されているはずです。
例えば、ロマンス小説は書籍にあたりますし、週刊誌や月刊誌は雑誌にあたります。
またこれらのナンバーがどちらもついている物もあります(ムック本や一部の漫画本など)
このナンバーの種類によって、何が違うかというと、
書籍にはないけど、雑誌には『返品期限』なるものが存在します。
売れ残った本は、その期限内に出版元に送り返さないと、引き取ってもらえません。
つまり必ず売らなければならなくなり、それが売れなかったら書店は損してしまいます。
古い雑誌をいつまでも店頭に置いておく訳にもいかないからね…
なので、書店員は返品期限までに必ず売れ残った雑誌を回収し、送り返します。
ただ、ブラウザ上では在庫数があるのに、店頭にないという事が度々あるんですよね。(単にブラウザ上への反映が遅いだけか、どっかに紛れてしまったか、万引きされたか…)
お取り寄せの方法
お取り寄せにかかる日数の違い【お取り寄せの3パターン】
お取り寄せにかかる時間は、3パターンあります。
1、取次に在庫がある場合
2、取次に在庫はないが、出版社には在庫がある場合
3、とにかく急いでいる場合
まず、書店や出版関係に携わったことがない方には初耳かもしれませんが、
書店と出版社の間には、『取次』という組織というか会社が存在します。
いわば、在庫の貯蔵庫のような。
Amazonとか楽天でいう、流通センター(倉庫)のようなものかな?
ちなみに日本にはその取次の大手が2社あって、それがトーハンさんと日販さんなんですが、ここではそれはどうでも良い。
書店には、出版社から直接本が納品されるわけではなく、出版社から取次を経由して本や雑誌が書店に送られてきます。
つまり、
出版社→取次→書店
の順に本が運ばれるので、
取次に在庫がある場合と、取次に在庫がなく出版社に直接注文する場合では、かかる日数が変わってきます。
いつ入荷するか厳密には言えないので、これはあくまで目安なのですが、
書店が先方に客注を掛けてから、
①の場合、2~5日くらいで入荷する
②の場合、10日〜3週間くらいで入荷する
事が多いです。
ここで注意すべきなのは、年末年始や連休、週末は出版社がお休みなので、その期間も加味しなければならないという点。
つまり、金曜日の5時以降(営業時間終了後)にお取り寄せを頼んだとしても、書店が出版社に連絡できるのは、来週の月曜日の朝という事になりますし、木曜日に注文してもその2~3日後は週末でお休みなので、実際書店に入荷するのは来週の月曜日とかになります。
他にも休配日とかもあって、この辺はちょっとややこしいんですね…。
必ず〇日に入荷すると言えないので、入荷したら書店からお客様に連絡します。
たまに連絡先を教えてくれないお客様がいてちょっと困ります。
また、出版社の多くというかほとんどは、東京に会社があります。(取次の流通センター?も確か埼玉とかにある)なので、地方と都内近郊では、お取り寄せにかかる日数に多少のズレが生じている可能性があります。この記事に書いている日数の目安は、あくまで地方にある書店の場合です。
次は③の場合、
これはちょっとイレギュラーなのですが、出版社に注文をかけません。
所謂インターネットの書店サービスを利用します。
といっても、Amazonとか楽天ではなく、一応専門?のサービスです。
(実は一般の人も利用できる)
このサービスを利用すると、2日くらいで取り寄せる事が可能です。(そのサイトに在庫があれば)
これ普通に宅配便で届きます(笑)
ただ、この方法には書店にとって大きなデメリットがあって、それは送料がかかるという点です。
このシステム、私が働いていた書店ではいつも利用するというより、非常時用みたいな感じで使ってました。
ここで言う非常時というのは、予約の数に対して、入荷数が少なかった時(入荷数が分かるのは結構 発売日ぎりぎりで、前日に分かったりする…)
なので、その本が早く欲しい人(かつ入荷後早めに受け取りに行ける人)は、お取り寄せを頼む際にその節を書店員に伝えれば、ネットで最短で取り寄せてくれるはずです。(これは店舗によるのかも?)
お客様からお取り寄せを頼まれたら、書店員はまず出版社と取次の在庫のデータベースを照合します。
書店では、常に取次の在庫数や売れ行きのデータなどを元に本を動かしています。
そして、お取り寄せで疑問に思うのはこちらですよね↓
お取り寄せしたら、必ず購入しなきゃいけないの?
中身を確認してから買いたくて、書店まで足を運んだのに、実際来てみたら店頭在庫がなかった!
とか、あるあるですよね〜。
こんな時、お取り寄せしたら絶対に買い取らなきゃいけないのか、気になるところです。
その答えは、イエスでもありノーでもある。
上に詳しく書きましたが、書店での本の取り寄せ方は大きく分けて2つです。(細かく分ければ3つ)
1、出版社、または取次に客注をかけて取り寄せる方法。
2、インターネット(要は書店も使うネット通販)で取り寄せる方法。
①の場合は、他の本と共に入荷するため、単体の送料がかかっていないので、買い取らなくて大丈夫なことが結構ある!(この辺は出版社や商品によって違う。またその分、入荷まで時間は掛かる。)
②の場合は、残念ながらそうはいきません。
というのも、取り寄せるのに書店側が送料を負担しているからです。
せっかく送料かけて取り寄せたのに、購入してもらえなかったら、赤字になってしまいます。
それはとても困る。
ただでさえ書店の売上は下がっているのに…
という事で、この場合は買取になります。
じゃあ、1番で取り寄せてもらうのには、どうすれば良いの?
書店でお取り寄せを頼む際に、
『中身を確認してからの購入するか決めたいのですが、大丈夫ですか?入荷はいつでも良いです!』
と伝えましょう。
お客様から入荷はいつでも良いと言われれば、書店は版元に連絡して取り寄せます。
わざわざ送料コストのかかるネット通販は使いません。
そしてもう一つ!
出版社さんの中には、買切りの対応しかしていないところがあります!
お探しの本がそこの出版社だと、書店が出版社から本を買い取って売っていることになるので、出版社に返品ができないんです…。
なので、この場合は買取になります。
ちなみに、書店で扱っている本の多くは委託販売となっています。
(↑で最初に言っているのは委託販売の場合の話だった)
有名どころだと、岩波書店さんなんかはそうですね~
前にTVで林先生が『岩波の新書を多く扱ってる書店は良い本屋だ』
って言ってたな…
単純に委託販売よりコストかかるだろうからね…
買わないという可能性がある場合は、お取り寄せを頼む段階で伝えておきましょう。
そうすれば、書店は絶対にネット通販を使うことはないので確実です。
それに、事前に伝えておけば、取り寄せて実際に中身を見た時『なんか思ってたのと違う…』となって買わない場合に、お店側に幾分伝えやすいかと思います。
わざわざ取り寄せてもらったのに、買わないなんて…と思ってしまう方もいらっしゃると思いますが、
最初に確認してくれれば大丈夫ですよ!
もし無理だったらそこで『こちらは買い切り品なので~』とお客様に断りをいれます。
それよりも、なるべく優し〜くお願いしてあげて下さいね♪
(無闇なクレームはどうかやめて…メンタル辛くなるから…その後のパフォーマンスに支障出るかもしれないから…)
発売日前に『既に予約がいっぱいです』と言われてしまった場合
新しい本、主に雑誌についてですが、
とても人気のある作品や、人気アイドルが表紙を飾った雑誌などは、発売日前にネットの予約が無くなってしまったり、街の書店でも予約が取れなくなってしまう事があります。
そんな時、どうすれば良いのでしょう?
諦めるしかないの?
いや、まだ諦めるは早いです!!
書店では、予約分のほかに、発売日当日店頭に並べる分の在庫を確保している事があります。
また、予約分は確実に入荷するであろう部数分しか受け付けないので、それ以上に入荷した場合、当日店頭により多く並ぶことになります。
なので、発売日当日の朝に書店に行ければ案外すんなり手に入ったという事もあります。
そして、意外と盲点なのは、コンビニ。
書店で発売日前に予約が埋まってしまった人気の雑誌も、普通にコンビニに入荷しています。
なので、発売日に書店に行ったけど、もう既に売り切れてたよ( i _ i )
という方は、セ○ンでも、ロー○ンでも近くのコンビニに直行してください。
駅のKI○SKでも良いです。
数件回れば、その雑誌は大抵見つかります。
(そもそもコンビニに予約はないし、ある程度一定に入荷するはずなので)
本の予約は発売日1ヶ月前までに!
発売日に確実に手に入れたい場合は、なるべく発売日の1ヶ月前までに、書店に予約を入れましょう。
もちろんこれは電話でも大丈夫です!
なぜ1ヶ月前なのかと言うと、
書店が取次に発売前の本の予約を注文できる締め切りが、およそ1ヶ月前なのです。
この締め切りを過ぎると書店では、おおよその配本数の予測することによって、ご予約を受けなければならなくなります。
もし『発売日に入荷しない』となれば、それが分かってから手配するので、お店に届くまで発売日+2日くらい掛かります。
また大抵の場合、1ヶ月以上前であればご予約可能なのですが、稀に爆発的な人気作(鬼滅の刃など)や限定版になりますと、発売日の3ヶ月前などに予約を締め切る場合もあるので、注意してくださいね。
1ヶ月を切ったら予約出来ないの?
必ずしもそうではありません!
その書店で常に入荷してくる雑誌やコミックの新刊などは、大体の配本数が予測できるので、その範囲内であれば、ご予約を承ります。
書店にこれまで入荷がなかったシリーズや、予測した配本数の許容範囲を既に予約分が占めてしまっているしている場合は、発売日を過ぎてからのお渡しになることをご了承の上でその予約を受けるか、場合によってはお断りさせて頂くこともあります。
ここで言うお断りさせて頂くような場合というのは、
その商品があまりにも人気で、
- 次回の入荷の目途が立たないような場合。
- ネットの予約在庫もないような場合。
- 重版中で入荷未定の場合
などです。
書籍なら、雑誌やコミックとちがって『すぐ売り切れてネットも出版社在庫も品薄になる』なんてことはまずないので、いつでも大丈夫です。(発売日に確実に入手したい場合は早めにご注文ください)
たとえ発売前当日に入荷がなかったとしても、例のネット通販ですぐ取り寄せます(笑)
発売日に欲しい場合は早めの予約が肝心ですよ!
最終的な配本数は取次で決められるので、
全然書店の思い通りに入荷しないのよね…
絶版の本が欲しいとき
その本が絶版になって間もなくなら、書店で取り寄せられる可能性が高いです。
すぐに近くの書店に連絡して、在庫を調べてもらいましょう。
この際、その書店の店頭在庫だけでなく、出版社の在庫も調べてもらって下さい。
出版社に在庫が(希少だとしても)あれば、取り寄せられることが多いです。
また、honto with などのアプリを使って、自分で近くの書店や系列店の在庫を調べるのも手です。
どこかの書店に在庫があった場合、提携書店であれば、取り寄せられる可能性が十分あります。
ネットの在庫がもうない!となった場合でも、諦めずに書店に問い合わせてみて下さいね♪
基本的にネット上の在庫が入荷予定なしになり始めたら、その本は既に絶版になっている事が多いかと思います。
もし新品の本が破損していたら?(乱丁・落丁を見つけた場合も)
書店で新品の本を買って、その本が少し汚れていたり、破れていたりしたら、すごく悲しいですよね(T ^ T)
そんな時はどうすれば良いかと言うと…
ズバリ、
出版社に直接問い合わせましょう!
もちろん、購入した書店にレシートと該当書籍を持参しても良いのですが、なるべくなら出版社に問い合わせた方が良いです。(あくまで私の意見)
というのも、購入した書店に在庫があれば、すぐその場で交換してもらえると思いますが、在庫がない場合はお取り寄せになってしまうので、また後日その書店に足を運ばなければなりません。
一方で、出版社に直接(メールで)問い合わせれば、『その本をこちらの住所に着払いで送って下さい』といったような返信が来ます。
なので、その指定された住所に、
- その本
- 具体的にどこに問題があったかのメモ
- (指定されないかも知れませんが、できれば購入時のレシートも入れた方が良いかも)
を同封して、着払いにて送りましょう。
そうすると、後日、その出版社から新品の本が届きます。
場合によっては、粗品が添えられている事もあります。
(ただし必ず粗品が同封されているわけじゃないので、期待はしないで下さいね。入ってたらラッキー♡くらいの気持ちで。)
ご自宅に直接届くので、遠方の書店で購入した時も安心ですよね♪
ただ、出版社さんによっては対応にかなり時間が掛かってしまうことも多いので、そこは留意してください。
(私は本を送ってから1ヶ月以上放置された事があります笑。急いでなかったから特に問題なかったのですが。私のこれはさすがにレアケースでは?)
出版社さんはどこもとても忙しいのです。
書店員時代、版元さんに中々連絡着かず、折り返し連絡もなくヤキモキした経験が…。
年末年始とか連休続いた日なんて最悪じゃないですか?
(それはどこもお休みだから仕方ないのよ…)
書店の裏側についてちょっとだけ…
【在庫あり】なのに、いくら探しても見つからない…なぜ?
アプリの在庫検索機能(honto withなど)や、書店の在庫検索用の機械で調べたとき【在庫あり】表示になっているのに、実際には店頭に在庫がない!という事が度々あります。
多くの方は『私が行く直前に売れちゃったのかな?』と考えるかと思うのですが、
必ずしもそうではないです。(もちろん単純に直前に売れただけの場合のある)
例えばその商品が雑誌だとしたら、返品期限が迫っていたり、売れなかったという理由で、
取次に既に返品済みだったり。
雑誌は大抵の場合、次の刊が出版されるタイミングで取次に戻しますが、書店が雑誌を段ボールに詰めて送ってからデータの反映までそこそこ時間が掛かります。(多分、忙しいと段ボールのまま放置されてるのかも…)
それから、誰か他のお客様がお取り置きされている場合も、在庫上の表示はありになりますが、もちろん売ってもらえません。(お客様が受け取りに来ないといつまでも在庫ありになってて困る…)
あとは、本当に悲しいことですが、
その本が万引きされてる場合もあります。
書店で扱っている本の多くは、委託販売なので、万引きされちゃったら利益ゼロどころか全額書店負担みたいなものです。
コミックのビニールフィルムについて
ここでは分かりやすくビニールフィルムと言いましたが、実はあれの正式な名称は【シュリンク】といいます。
あの包装をしているのは、汚れないようにとか、中にいれたステッカーなどが落ちないように、見れないようになどの理由かと思われますが、実はあれ書店で包装しています。
書店に入荷の時点では、あのビニールは付いてないです。裸です。
そして、『中身見たいんですけど…?』と言えば、書店員さん大体開けてくれます。(笑)
ただここでの中身のチェックはあくまで常識の範囲内にして下さい。
コミックは小説などと違って、すぐに読み切れてしまうので、購入しないのに全部読まれたらとても困ります。(全部読まれないように、というのもあの包装の理由の一つなのでしょう。)
あくまで、この作品買おうか気になってるけど面白いのかな~?という時に書店員さんに頼んでみて下さいね。
そして見せてもらえた時は、ちゃんとお礼は言おう♪
最近は立ち読み用の小冊子を置いている書店が多いよね~
(あれがあると売り上げがupするらしいよ~!!)
書店員の情報源はどこ?
書店員には特別な情報源があるのでは??
と思っている方、きっといますよね。
…そんなものはない。
残念ながら(笑)
たまに宣伝のチラシが入る程度かな。注文書とセットのやつ。
もしかして出版元の営業さんと仲良くしていれば、コソッと情報流したりしてくれるんですかね?笑
じゃあ書店員はどこで情報を知るのか…
普通にネットです。
出版社のホームページです。
Twitterです。
いやぁ、Twitterは情報の宝庫ですよ。
大抵はTwitterの情報が一番早かったりするじゃないですか!
Twitterほどオタ活に役立つツールはないんじゃないかな?と私は思ってます。
ってことで、一般の方と書店員の情報を知る早さはほぼ一緒です。
なんなら、お客様から問い合わせを受けて初めて知るなんてこともあります。
お客様から聞かれてそこで初めて、
『へぇ〜、〇〇の新刊、再来月出るんだ〜。私も予約入れとこ〜。』
…みたいな。
ただ、普通に仕事していれば新刊情報は耳に入ってくるし、入荷する本も目に入るので(もちろん全部ではない)買い忘れるってことはないですね。
出勤するたびに今日発売の新刊の情報見てるのに、買い忘れる方が難しくない?
そして予約できなかったって事もないです。
だって、お客様で予約が埋まる前に先手を取って自分の予約入れとくもん。(こればっかりはね、そこで働く者の特権ですよね。笑)
で、しっかり発売日に10%オフ(社割)で確実に手に入れます。
それに、書店員には
- 本好き(これは当たり前)
- 漫画オタク
- アニオタ
- ゲーオタ
等々、オタクのラインナップが豊富なことが多いので(笑)、従業員同士の会話からも情報が入ります。
そしてその結果、積読や積アニメ等々溜まりまくります。
バイト代(薄給)がほとんどそこに消えたりする…
お、恐ろしい職場だ…
書店・出版業界の裏事情(ここの情報は後で消すかも…)
これ、果たしてここで言及すべきかどうか、分からないのですが…。
返品期限のあるもの、つまり雑誌類ですが、
取次に返品期限内に送り返さなかったら、書店が損してしまう。
という話を上で述べましたが、
実際、返品された雑誌はどうなるかと言いますと、(この辺は私もよく知りませんが…)
残念ながらその多くは断裁(処分)されてしまうようです。
悲しいですよね。でも本は定価なので安く売ることは基本的に出来ません。
売れ残って処分という事を考えると、年々発行部数が落ちてくるのは仕方ないのかも…。
そのうち雑誌類は電子媒体が主流になっちゃうのかな…?
~元書店員からのお願い~
お客様の中には、手に取った本を全く別の棚にしまってしまう方がいます。
これ、割と本気で困ります。
見つけられなくなっちゃうんですよ(泣)
その本を探しているお客様も見つけられないばかりか、書店員すらなかなか見つけられないという…。
いずれは『うぉっ何故ここに!?』と気がつくはずですが、自然に気がつく前にその本を探す必要があったりすると、見つけられずに困ってしまいます。
しかも、お客様のその問い合わせ後すぐに見つけられないと、お客様は帰ってしまったりするので、本来売れたはずの本が売れなかったらちょっと悲しい。
適当に棚に戻すくらいなら、その辺にポイっと置いててもらった方が、片付ける時にちゃんとした場所に戻せるのでずっと助かります。
なんなら、『これやっぱり買わないから返すわ〜』ってレジカウンターに渡しちゃって下さい。
もうレジ付近に(分かりやすい所に)ポンって置いて帰るだけでも良いよ!
そうすれば、書店員がちゃんと元の場所に後できっちり戻しておくので、ばっちりです。
最後に
こんな感じで、今回は【元書店員が教える賢い書店の使い方】をお伝えしました〜
長い記事にお付き合いいただきありがとうございました!
賢く快適に書店を利用して、出版業界を応援していきましょう♪
また次回の記事をお楽しみに♪
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