ロマンス小説はHEAが約束されていること以外、そのジャンルとストーリーは多岐に渡り、本当にたくさんの面白い作品があります。
今回は、そんなロマンス小説について、他のジャンルとはどう違うのか、考えていきたいと思います♪
そして、これはあくまで私(n=1)の意見になります。
中には、必ずしも事実とは異なる見解もあるかも知れませんので、そこはどうかご了承くださいませ。
ハッピーエンドじゃなければ、それはロマンス小説じゃない?
ロマンス小説のお約束
そう、それはHEAのこと。
HEAとは?…happy ever afterの略称。
必ずハッピーエンディングで終わるロマンスのお約束のこと。
(私はハピエバと呼んでいます。)
要は『いつまでも2人は幸せに暮しましたとさ。めでたしめでたし。』というハッピーエンドのことですね。
具体的にHEAの何が良いかと言いますと…
HEAであることによって、読者の心の中ですっきりと物語が完結するんですよね。
1ミリの濁りも残さないというか。
なんかこう、モヤっと感がない。
H&Hと共に幸福感に包まれて終わる。
この2人はその後も幸せに暮らすんだろうなぁという安心感がある。
まさにイヤミスとは対照的ですね。
HEAについては、ロマンス界の常識の記事でも取り上げています↓
ロマンス小説=ハーレクイン?
ロマンスを読まれない、一般の方にはこの認識が多いですよね。
かくいう私も数年前まで、
ロマンス小説=ハーレクインのこと?
ハーレクインって、なんか桁違いのお金持ちの男に すごい美人なヒロインが見初められて、結婚するっていう同じストーリーライン(俗に言うシンデレラストーリー)辿るんでしょ?
と思ってました。
そんな過去の私に言いたいのです。
いや、それ違ーっう!!!
もはや、ロマンス小説はHEAという条件を満たすなら、そこまでのストーリーや設定はなんでもありなんじゃ…という感じすらあります。
女性の方が身分が高く、お金持ちなんて事もよくある。
ヒーローが貧乏とか成り上がりとか使用人だったとか。
(私はどちらかと言うとこっちの方が好みだったりします)
逆転の身分差 最高♡
また、
ハーレクインはロマンス小説に含まれるけど、ロマンス小説は必ずしもハーレクインに含まれないという…
ハーレクイン→ロマンス小説
は成り立つけど、
ロマンス小説→ハーレクイン
は必ずしも成り立たないという事です。
十分条件であるが必要条件ではないという…(ごにょごにょ)
ハーレクインはあらゆるジャンルのロマンス小説を多数出版しているロマンス界の最大手ハーレクイン社で刊行しているロマンス小説及び、そのコミカライズ本の総称です。
ハーパーコリンズ・ジャパン(旧ハーレクイン・ジャパン)さん出版のロマンス本は他の出版社さんに比べ、薄めな事が多いです。
(本の分厚さが薄めなのであって内容が薄いという訳では無いです。)
というのもハーレクイン社には本のページ数制限があるみたいです。(今は昔ほど厳しくはないのかも?)
忙しい方もサクッと読めるようになのかな?
でも、一つの物語をじっくり読みたい人にとっては、もうちょっとページ数があったらいいなぁと思ったり。
ここがハーレクインのメリットでもあり、デメリットでもありますね。
ちなみにハーレクイン社から刊行されているmira文庫はページ数があまり厳密に決まっている訳では無さそう。(多分。だって分厚いのあるよ?)
でも、mirabooksレーベルで復刊された作品はやっぱりページ数少なめかなぁ。
またハーレクインには厳しい表現規制があるらしいです。
あまり露骨なのはダメなのでしょうね。
それはあくまでロマンス本でありハーレクインであり、官能小説ではないということです。
ハーレクイン=すべて同じ展開?
蛇足ですが、『ハーレクインって、全部同じ展開なんじゃないの?』といった主張を度々目にします。
この現象について、ほんのちょっと考えてみたのですが…
そもそも前提として、
ハーレクイン=ハーレクイン・コミックスの方を連想する人が多い。
そして、コミック版は書籍版に比べ、文字数やページ数の制約が厳しいため(小説の模写全部入れるなんて不可能)、細かな部分の割愛を重ね、結果としてどうしても展開が早く感じてしまう。
また、某コミックサイトなどで期間限定の無料で読めるコミックとかは、確かに似た展開のものが多いかもしれないという事実。
(元々ハーレクイン好きじゃない人は、わざわざお金を出してハーレクインを読まないので、そのジャンルと展開の幅広さに気付かない)
といった事が関係しているのかなと思いました。
私がまだロマンス小説について何も知らなかった、書店員時代に思ってたこと↓
ハーレクインコミックス多ない?
というのも、書店は毎日雑誌の棚だしがあるんですが、ハーレクインコミックスってひと月に、オリジナルとか特別編とか、とにかくいっぱい出るんですよね。
そしてロマンス小説に出会った今思うこと。
ハーレクイン小説多ない?
他のレーベルが一月に一冊出るか出ないか、出たらラッキーみたいな状況で、ハーレクインレーベル月に30冊くらい(コミックスを入れたらもっと多い)出版されてます。
ただ重版なしのその場限りの売り出しなので、基本的には昔の作品を購入するのは難しい。
なので、ハーレクインの昔の作品がどんなに素晴らしくても紙で読めないんですよ!泣
でも人気作は、たまに復刊があることが救いです。
また電子化も結構進んでいるので、電子派は嬉しいです。
基本、紙で読みたい派の私は悲しい。
新刊情報を調べに出版社のHPを回っては、やっぱりハーレクインは強いよな〜と思う日々です。
これじゃあ、世間一般がロマンス小説=ハーレクインになってしまうのも多少理解できる気がする。
やっぱり出てる作品の母数が違うからね〜。
日本の少女漫画との違い
日本において、ロマンス小説の役割は長年少女漫画が担っています。
ティーンから大人の女性まで幅広い世代の多くの方が、少女漫画ほか、女性漫画やTL、ライトノベルなどを嗜んできていると思います。
今は読まないな~という方も、あの頃はよく読んだな~という期間があったりするのではないでしょうか。
一時、私はBLにハマってた時期があります。
でもロマンス小説は、上に述べたようなコンテンツと、本当に互換可能なんでしょうか?
マクロの視点で考えれば、確かに似ているとは言えるでしょう。
主に女性の娯楽という点では同じなので。
でも、ミクロの視点で見ると、必ずしも似ているとは言えないんじゃないかと私は思います。
海外ロマンスは、往々にして個の主張が強いのではないかと…
キャラクターの個性が強いからこそ、一度読んだだけでもかなり印象に残る。
ものすごい感情の高ぶりが激しくて、圧倒される。
ここは、もう日本と諸外国の文化の違いなのかなぁ…。
日本の少女漫画ヒロインは、良い子ちゃんたち過ぎるのでは?
もっと激しくても良いのにな〜と思う。
ヒロインのお相手も、ドSか優男か何考えてるか分からないクールなイケメン、みたいな。
ロマンスほどのバリエーションの多彩さがあまりないかなぁと。
あと、海外ロマンスほどセリフがグサーっと刺さらない。
セリフに萌える私にとって、ここが一番重要なポイント。
ロマンスのセリフは、そもそも海外ものの翻訳だから、国内の作品では絶対聞けないような素敵な言い回しがあるんですよね。
ちなみに私が日本の少女漫画で一番印象的だったセリフは、
花より男子の道明寺の
『好きだ…気がおかしくなるほど、惚れてる。俺が欲しいのはおまえだけだ』
ですね。
日本人がいうセリフは直球が一番なのかも(笑)
ロマンス本読んでから日本の作品を読むと、ちょっとマイルド過ぎるかなぁと感じる事もあったり。
女性漫画や青年漫画とかだと結構えげつないのあるんだけどね…
日本の少女漫画、決して面白くないわけではないんですよ。
すごく丁寧に作りこまれてるし、面白い!
面白いんだけど、海外ロマンスを読んだときほど私の胸はトキめかないってだけで(笑)
少女漫画は物足りないなぁという方は、一般的な人気作よりもちょっとマニアックなところ攻めると良いのかも。
あとこれは私の感覚ですが、少女漫画より少年・青年漫画らへんの人気作の方が、ギャグセンス高くて面白いです♪
『かぐや様は告らせたい』とかね。
日本には日本の得意分野があって、海外には海外の得意分野があるって事でしょうか。
ちなみに、グロは日本の得意分野だよ。
(私は進撃も鬼滅も大好きです)
官能小説とロマンス小説の違い
これに関しては、今のところまだ上手く言語化できません。
そもそもレーベルが違うでしょう。とか、官能小説は日本の作品でしょう。とか、
まぁ、言ってしまえばそれまでなんですけど…。
中身としてはね、いやぁ流石に違うでしょうとは思うのですが、
そもそも私が官能小説を読んだことないもので…。(勉強不足ですみません)
ということで、これはあくまで私の憶測ですが、きっと
ロマンス小説=ストーリー性重視
官能小説=官能部分の模写重視
なのかなぁと思っています。
ロマンス小説に重要なのは、必ずしも官能模写ではありません。
私にとって、ロマンス小説の官能模写は贅沢なおまけというか、もはや素敵な読者サービスくらいの感覚で読んでたりします。
これはロマンス本を読む時、どこに重きを置くかによって違うんだろうなぁ。
私は、H&Hの会話を中心に萌えるタイプなので。
ちなみに一度も読んだことない私の官能小説のイメージはこれです
『未亡人』
官能小説について全く知らないけど、ものすごく美人で妖艶な未亡人とか出てくるんじゃないの?
それで、男性側が『あぁいけませんよ奥さん』とか言いつつ、背徳感に燃え上がる的な感じ。
(↑これは官能小説について何も知らないやつの非常に偏った意見なので、どうか気に留めないで下さい)
まぁ、未亡人出てくるロマンス小説って普通に多い気がしますが。
ヒストリカルは特に。
なんたってそういう時代ですからね~。
コンテンポラリーは未亡人より離婚歴ありとかの方が多い気がする。
まぁ、そういう時代ですから!
最後に
そんな感じで、ちょこっとtea timeコラムでした。
~本日の格言~
『まぁそういう時代だからね〜』
別に、離婚歴の一つや二つあっても良いじゃないですか。
王室ですら、離婚届ある人受け入れてるのよ?
厳粛なキリスト教?の教えの『神に誓ったのだから離婚は赦されません』みたいなの、私は好きじゃないです。
それが許されるのって人権侵害なのでは?
人生、何事も経験ですよね。
ローランド様は
『バツっていう表現が俺は好きじゃない。本気で愛された回数だと思えば、勲章みたいなもの。』
と言ってました。
さぁ今日もハッピーに生きていこう〜
コメント